見落としがちな脱水と腰痛の関係
猛暑日が続く夏、熱中症対策として水分補給の重要性は広く知られています。しかし、脱水が腰痛や筋肉痛の原因になることはあまり知られていません。腰楽院オアシスでは、水分不足が原因と思われる腰痛の患者さんが夏場に急増します。
脱水が筋肉・関節に与える深刻な影響
1. 筋肉の柔軟性低下
体内の水分が不足すると、筋肉の70%を占める水分も減少します。これにより筋肉が硬くなり、伸縮性が失われて腰痛や肩こりを引き起こします。
2. 血液循環の悪化
脱水により血液がドロドロになると、酸素や栄養素の運搬効率が低下します。筋肉への栄養供給が滞り、疲労物質の蓄積により痛みが生じます。
3. 関節液の減少
関節を滑らかに動かす関節液も水分で構成されています。脱水状態では関節液が減少し、関節の動きが悪くなって腰部に負担がかかります。
4. 老廃物の蓄積
水分不足により老廃物の排出が滞ると、筋肉内に疲労物質が蓄積し、慢性的な痛みの原因となります。
5. 筋肉の痙攣・こむら返り
電解質バランスの乱れにより、筋肉の収縮機能に異常が生じ、突発的な痛みを引き起こします。
効果的な水分補給のタイミングと量
基本的な水分補給量
- 1日あたり体重×35ml(60kgの方なら2.1L)
- 猛暑日はさらに500ml-1L追加
- 一度に大量ではなく、こまめに少しずつ
最適な補給タイミング
- 起床直後:睡眠中の水分ロスを補う
- 食事前30分:消化を助け、栄養吸収を促進
- 運動前後:筋肉の柔軟性維持と疲労回復
- 入浴前後:発汗による水分ロスを予防・補給
- 就寝前:夜間の脱水を防ぐ(過度は避ける)
水分補給に適した飲み物
推奨する飲み物
- 常温の水
- 麦茶(カフェインレスで夏におすすめ)
- スポーツドリンク(長時間の外出時)
- 経口補水液(脱水症状がある場合)
避けるべき飲み物
- アルコール(利尿作用で逆効果)
- カフェイン含有飲料(コーヒー、緑茶など)
- 糖分の多いジュース
筋肉ケアと組み合わせた脱水予防法
1. 適切な塩分補給
- 発汗量に応じて適度な塩分摂取
- 天然塩や梅干しで自然なミネラル補給
- スポーツドリンクは薄めて飲用
2. 食事からの水分摂取
- スイカ、きゅうり、トマトなど水分豊富な夏野菜
- 冷製スープや味噌汁で塩分と水分を同時摂取
- フルーツで自然な糖分とビタミンも補給
3. 環境の工夫
- 室内湿度を50-60%に保つ
- 涼しい場所で定期的に休憩
- 通気性の良い服装選び
4. 筋肉ケアのストレッチ
水分補給と併せて、以下のストレッチで筋肉の柔軟性を保ちましょう。
- 腰回し:立位で腰を大きく回す(各方向10回)
- 前屈ストレッチ:座位で無理のない範囲で前屈
- 膝抱えストレッチ:仰向けで片膝ずつ胸に近づける
腰楽院オアシスの脱水対策施術
当院では、脱水による筋肉の硬直に対して、手技療法と水分代謝を促進する施術を組み合わせています。
猛暑日の腰痛や筋肉の違和感でお困りの方は、水分補給の見直しと併せて、専門的なケアを受けることをおすすめします。
コメント